現在開いているRhinoファイルにエラーがないかチェックします。
Auditコマンドはデータベースエラーを検出した場合、エラーの詳細情報を表示します。
オブジェクトに何か問題があるか、レイヤとの関係にエラーがある場合、その情報を表示します。
診断 > 検査
解析 > モデルの診断 > 検査 関連トピック… |
指定したRhinoモデルファイルにエラーがないかチェックします。
操作方法:
-
Rhinocerosファイルを開くダイアログボックスで、検査したいファイルを選択します。
メモ
-
ファイルを検証し、問題があれば表示します。
-
ファイルが大きい、破損している、または開かない場合、Audit3dmFileコマンドで問題を診断することができる場合があります。
-Audit3dmFile
診断 > 3dmファイルを検査
解析 > モデルの診断 > 3dmファイルを検査 関連トピック… |
破損したRhinoファイルからデータを復旧します。
Open
、Import
、そしてInsert
コマンドは、破損したファイルからはすべてのデータを読み取りません。
ファイルは欠陥のある媒体(例えば破損セクタのあるハードディスク)に保存されたり、情報が送信中に変わってしまったり(例えばノイズのあるftp転送または破損したUSBポートによって)した場合に破損する場合があります。
Rescue3dmFileコマンドを破損していないファイルに使用して、どのようにコマンドが機能するか見てみるとよいでしょう。
操作方法:
-
ファイルを選択します。
-
オプションをクリックします。
オプション
分析
ファイルの内容の詳細を表示します。 ERRORという文字が表示されている部分がファイルが破損したところです。
例
====== FILENAME: C:\RhinoFiles\BadFile.3dm
====== VERSION: 3
====== COMMENT BLOCK:
…
====== CHUNKS:
108272: 10000013 TCODE_OBJECT_TABLE: length = 103075 bytes
…
211347: FFFFFFFF TCODE_ENDOFTABLE: value = 0 (00000000)
211355: 10000017 TCODE_USER_TABLE: length = 55 bytes
…
214045: 00007FFF TCODE_ENDOFFILE: length = 4 bytes
current position = 214057 stored size = 214057
====== FINISHED:
リスト
ファイルの復旧できる可能性のあるすべてのopenNURBSオブジェクトのリストが表示されます。 オブジェクトがここに載っていない場合、復旧は行えません。
例:
正常なファイル:
ファイルの破損部分を見つけるには、ERRORという文字を探します。
…
オブジェクト[35] 16722バイト – オフセット125176 class id F06FC243-A32A-4608-9DD8-A7D2C4CE2A36 (TL_Brep)
オブジェクト[36] 257バイト – オフセット142052 class id CF33BE2A-09B4-11d4-BFFB-0010830122F0 (ON_ArcCurve)
オブジェクト[37] 257バイト – オフセット142463 class id CF33BE2A-09B4-11d4-BFFB-0010830122F0 (ON_ArcCurve)
オブジェクト[38] 333バイト – オフセット142874 class id 5EAF1119-0B51-11d4-BFFE-0010830122F0 (TL_NurbsCurve)
オブジェクト[39] 569バイト – オフセット144079 class id 4ED7D4E6-E947-11d3-BFE5-0010830122F0 (ON_PolylineCurve)
オブジェクト[40] 15828バイト – オフセット145161 class id F06FC243-A32A-4608-9DD8-A7D2C4CE2A36 (TL_Brep)
オブジェクト[41] 16775バイト – オフセット161143 class id F06FC243-A32A-4608-9DD8-A7D2C4CE2A36 (TL_Brep)
…
破損したファイル:
ファイルが破損している場合、ERRORという文字が下のように表示されます。
** ERROR near offset 78931 ** Rogue chunk in openNURBS class record.
通常ERROR行はいくつか表示されます。これはリーダーがファイルの残っている部分を分析できるようにエラーを飛ばすからです。
復旧
ファイルの中のすべてのオブジェクトを自動的にすべて復旧しようと試みます。 基本的なジオメトリのみ復旧されます。 レイヤ、レンダリングマテリアル、名前等の属性情報は復旧できません。
復旧オプションは、Import
コマンドのような動作をします。指定ファイルからオブジェクトを追加し、現在のセッションのオブジェクトは維持します。
読み込み
アイテムを1つずつ読み込みます。
複数を読み込み
読み込むアイテムの数を指定します。
すべてを読み込み
すべてを読み込みが行えなかった場合、リストオプションでファイルを作成して印刷し、読み込みオプションを使ってアイテムを1つずつ読み込みます。 各アイテムの読み込み後、結果を別の名前を付けて新しい3dm ファイルに保存してください。(作業中のファイルを壊さないため。) 読み込みできないオブジェクトがでてきた場合、印刷したリストのそのオブジェクトに印を付け、再度コマンドを実行してください。 この時は、読み込めなかったオブジェクトをスキップオプションを使って飛ばし、次のオブジェクトに移ってください。
スキップ
読み込めないオブジェクトをスキップします。
複数をスキップ
スキップするアイテムの数を指定します。
中止
コマンドを中止します。
CRCエラー
Cyclic Redundancy Check(巡回冗長検査-CRC)エラーは、ファイルが書き込まれた後に破損されたことを意味します。
CRCは、多項式ですべてのバイト値を処理することでデータを計算して得られる数です。 多項式は、バイト値に変更があった場合、高い確立でCRCの多項式が生み出す結果が変わるように作られています。
Rhinoは、ファイルのデータの整合性をチェックするためにCRCを使用します。 ファイルを書き込む際、それぞれのオブジェクトのデータのCRCが計算され、ファイルに保管されます。 ファイルを読み込む際に、CRCは再度計算され、ファイルに保管されているCRCの値と比較されます。 2つのCRCの値が合う場合、ファイルに書き込まれた情報と、ファイルから読み込まれた情報はほぼ確実に同じものだと言えます。 2つのCRCの値が異なる場合、ファイルに書き込まれた情報と、ファイルから読み込まれた情報は一致しないということが確実に言えます。 CRC値が異なる場合、ファイルの中の少なくとも1バイトは最後に保存されたときから変更されたということになります。
ファイルが破損する主な原因は、ディスクのプラッタの機械的故障、ヘッドのアーマチャ(接極子)の機械的故障、ヘッドの消耗、外部磁界によるハードディスクの鉄原子への影響が挙げられます。また、送信/コピー中にデータが変わってしまった(ファイルがフロッピー、CD、ジャンプドライブなどの取り外し可能なメディアにコピーされたり、ノイズのある回線でftp転送されたりして)ことでファイルが破損することもあります。
Rhinoは、ファイルのCRCチェックをする数少ないプログラムの1つです。
破損ファイルがよく発生する場合、ディスクの破損、またはウィルスの可能性を疑うことをお勧めします。 破損ファイルの問題がコンピュータだけの問題にとどまらない場合、シールド(保護)されていない大きな電気モーター(エレベーター、産業用真空掃除機、エアコン用コンプレッサー、故障した工業用電子レンジ)による広い範囲に渡る磁界が問題である可能性もあります。
CRCエラーが報告された場合、ファイルに書き込まれた情報と、ファイルから読み込まれた情報は一致しないということを意味します。 ファイルがそれでも読み込まれた場合、モデルをよく確認し、問題がないかを確かめてください。 問題がない場合、破損されたのはおそらくファイルの重要でない部分であるか、またはリーダーが自動的に問題を検出し、読み込み処理中に問題の箇所を修復したのだと考えられます。
ファイルが読み込めなかった場合、Rescue3DMFileコマンドを使用してできるかぎりデータの復旧を試みることをお勧めします。
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